保護された兄弟猫★訪れる運命の時

アメリカ・カリフォルニア州、ペタルマ動物保護センター。
ここにいるのは飼い主に捨てられたり、何らかの理由で手放されたりした犬や猫たち。
3年前の7月、駐車場に捨てられていた生後間もない2匹の子猫が保護され、オジーとバターと名付けられた。
2匹の兄弟はいつもぴったりと寄り添っていた。

ある日一組の親子が施設を訪れた。
シングルマザーのキャスリーンと一人娘のカリ。
念願のペットを飼うことになり、仔猫を選ぶためシェルターにやってきたのだった。

オジーとバターの愛くるしさに、すぐにでも引き取りたいと思ったが…
その時住んでいた家では、ペットは1匹までという決まりがあり、どちらかを選ぶしかなかった。
2人はオジーと呼ばれていた方の仔猫を選び、シェルターを後にした。
こうして2匹の兄弟猫は、離ればなれとなった。


キャスリーンと娘のカリは、新しくできた家族、オジーをかわいがった。
しかし2週間後、2人はシェルターに戻ってきた。
実は、オジーが毎晩兄弟を探すかのように鳴いていたため、大家さんに特別に許可をもらい、バターも引き取ることを決心したのだ。

だが…2人がオジーを引き取ったすぐ後にバターにも里親が見つかり、すでに引き取られていたのだ。
キャスリーンは、バターを引き取った人の連絡先を教えて欲しいと頼んだのだが、シェルターの規則で飼い主の個人情報は、一切教えてもらうことができず、オジーとバターが会う手だては完全になくなった。


それから1年と3ヵ月が過ぎた頃。
キャスリーンは婚活サイトで知り合った1人の男性と連絡を取り合うようになった。
お相手は、彼女と同い年のブライアン・エレーラさん。
妻を病気で亡くし、9歳の娘を一人で育てるシングルファーザーだった。


初めはメールと電話だけのやりとりだったが、お互いが分かり合えた頃…ブライアンから食事に誘われた。
初めてのデートで、初対面とは思えないほど気が合い、2人はブライアンの家で話を続けることにした。
だが、そこでキャスリーンは予想もしなかったことに遭遇する。

ブライアンの家にオジーとそっくりの猫がいたのだ。
あまりにそっくりだったため、キャスリーンは猫を盗まれたと思ったという。
だが…なんと!ブライアンの家にいた猫は、2年前、シェルターで離ればなれになったオジーの兄弟、あのバターだったのだ!
1人取り残されたバターを、当時まだ元気だったブライアンの妻が偶然引き取り、娘にプレゼントしたのだという。


こちらが2人が持っていた譲渡契約書である。
同じ写真、同じ誕生日IDナンバーも繋がっており、2匹がオジーとバターの兄弟であることが証明された。


そして一度は生き別れた彼らが再会する日がやって来た。
ブライアンがバターをキャスリーンの家に連れて行った。

その時の実際の映像が残されていた。
生き別れてから約2年半…初めての部屋で落ち着かない様子のバターと、そんなバターを気にかけるオジー。

そして、猫が再会したその後、キャスリーンとブライアンの気持ちも急速に接近。
不思議な縁で再会した兄弟猫。
そしてアンビリバボーな縁に導かれた恋人たちの出会い。
ひょっとして、すべては猫たちが仕組んだことだったのかもしれない。


オジーとバターの対面から1カ月。
我々はブライアンさんのお宅を訪ねた。
自宅にはなんと、娘たちとともにオジーとバターが。

実は…順調に交際をすすめる2人は、先日から一緒に暮らし始めたのだという。
2人の娘も、お互いに姉妹ができて喜んでいた。
バターとオジー、再会した2匹が見つけたのは、あたたかい家族という名の安らぎの場所だった。

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